2003年12月15日月曜日

パソコン計測制御とインターフェース活用法

本棚を整理していたら発見した。初版は1984年である。


この本は学生時代に買ったのであるが、非常に助けられた。


当時私はPC-8801mkIISRと言うPCを使っていた。
本当はPC-9801を買いたかったのであるが、非常に高価でとてもではないが個人で購入することは出来なかった。
情報系の学科ではなかったこともあり、大学の研究室には初代PC98やその次くらいの機種が入った頃であり、もちろんインターネットなんて知らない頃である。
卒論も私以前は全員手書きとタイプ打ちのものであった。
言い換えると、(悪筆だったこともあり)私が最初にワープロでの卒論提出者だった。
卒業研究は「水性ガスシフト反応の速度論的研究(だったかな?(^^;)」と言うもので、酸化鉄の還元反応の最中に炉の中で起きる水性ガスシフト反応と言うものの平衡常数などを調べるものであった。
実験結果と数値解析結果を比較することが必要になり、PC98上のN88BASIC(98)でプログラムを組み解析をおこなっていた。
その際に、実験炉の温度を熱電対で測定する装置からプロッタで温度変化をグラフに書いており、後で読みとるのであるが、これを何とか自動化できないかと考え、隣の研究室の先輩と、本書を読みながら8255などを買ってきてインタフェース基板を作成したものでした。
おかげで読みとり間違いも少なくなるとともに、データ入力の手間もかなり省けて非常にうれしかったことを覚えています。
尚、上記の体験がもとで電機メーカに就職し、しかもコンピュータハードウエア設計部門に行く羽目になりました(^^;
(今では仕事は変わっていますが)
つまり、本書は私の人生を左右した書籍なのです(^^;;;;
今パラパラめくっても、非常に幅広くソフトウエア、ハードウエアに関して書かれており良い本です。
今ではハードもソフトもブラックボックス化が進んでおり面白くないなぁ。
だから良い意味での「作りたがり屋さん」はオープンソースに流れるのかな?

3 件のコメント:

  1. his さん,著者の津坂です.何気なくこのコメントを発見し,大変うれしく光栄に思いました.あの本はおかげさまでこの分野としてはかなりの部数が出ました.高等専門学校などでも教科書として長く使っていただきました.あの頃は私も手探りでいろいろなものを作りましたが,実体験に基づき書き下ろしたものです.
    私にとっては始めての本で,非常に愛着のあるものです.
    どうも貴重なコメントをありがとうございました.

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  2. 著者からコメントを頂けるとは、こちらこそ光栄です。
    もともと電気工作は好きで、小中学校時代から
    キットを買ってきてはごそごそ作っていたものです。
    しかし、Blogに書いたことは大げさでもなんでもなくて、
    あれでコンピュータ関係に行く踏ん切りがついたようなものです。
    ps.
    その時に作ったインタフェース基板と、グラフプロットプログラムは、卒業後数年経ったときも現役で動いていたのでびっくりしました(^^;
    「もっと良いの作れよ後輩!」と思ったものです。

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  3. 早速のお返事ありがとうございます.
    初版は印刷ミスも多く,刷り増しする度に無理を言って修正して貰いましたが,発行社の関係で改訂版はとうとう出せませんでした.その頃,PC98も新しい機種が増えていましたので,欄外に追加したりしました.ですから刷数の多いほど修正,追加されています.最終的には初版12刷くらいまでいったと思います.
     私自身,古い98を修理する時などは,いまだに引っ張り出して利用しています.著作権が切れたらHPで全文を公開したなぁとも思っています.
     どうもありがとうございました.

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