以前いた職場での話。
職場は数名の机を島状に配置した良くある大部屋型だった。
各島の端面にはファイルラックが並べられ、各設計者が書いたり、調べた結果をまとめたりした「設計書」「設計メモ」「技術メモ」がキングファイルに共通ファイルとして綴じられていた。
各プロジェクト・製品毎のファイルもあった。
ファイルは置き場所が決められており、またファイルの背表紙に大きく分類が書いてあった。
分類はファイル体系として、職場のみんなに共有されていた。
だから、どのファイルにどのようなことを綴じているのか大体分かっていた。
個人ファイルは出来るだけしないように指導されていた。
��たとえ、新人が書いたつたない検討メモも共有ファイルに入れていた。
何か分からないことがあると、ファイルをめくると答えがあることが多かった。
どのファイルか分からないときでも、職場の先輩に聞けば、
『それは「論理の6番」にあるよ。』と言うように答えてくれた。
ファイルされたドキュメントは作成者、日付が示されており、より詳細な情報を聞くには誰に決めば良いのかのリンク付けもされていた。
また、日付でその情報の鮮度も分かった。
新人が入ってくると、それらのファイルを読めと指導された。
設計仕様書もむさぼり読んだ。
生きた知識が入っていくのを感じた。楽しかった。
ある事柄に関して調べるべく、そのファイルを取ってファイル冒頭のインデクスを見ると、今は直接関係ないけどおもしろそうなものもファイルされていた。
それを読むことで幅が広がるような気がした。
��何とかしないとな...。
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