ヘッドフォンアンプの3枚おろしを行ったシャーシに対して改造を行った。
ヘッドフォンアンプ改造(14)とは異なり、大改造。
まず、シャーシの塗装と強化トランスを入れたケースを縦にした。
トランスを縦に置くことで、オリジナルと同じトランスの配置になる。
つまり、電源トランス、入力トランス、出力トランスの巻線軸がそれぞれ90°異なり、X,Y,Zの関係となる。
これで磁気誘導ノイズが若干でも減ってくれると期待した。
また、真空管とトランスケースの距離が若干空くことで、真空管ヒータの熱によるトランスの温度上昇も若干防げる。
空いたスペースに新たにものを置くこともできる。
��以下、長文かつ写真がいっぱいなので、興味が無い人は続きを読まない方が吉。
さらに、ケースを黒のストーン風塗装とすることで、高級縮み塗装風になる(^^;。
��上にスイッチがあると、鉄人28号のコントローラに見えるのが難点(^^;
トランスに仮配線を行った後、コネクタやスイッチを付けて写真を撮ってみた。
ネジも黒く塗るかなぁ。
内部を見るとこんな感じ。
しかし、この後で気が変わって、スイッチ類が変わります。
ここで、下準備。
入力トランスの出力側の線が短くて継ぎ足していたが、この際短く切って長い線をきちんとつけることにした。
線材は撚り線のTPケーブル。
入力トランスには、特性が変わらないように、あえて銅箔などを巻かずに、両面テープとビニールテープで線を固定。
さて、電源トランス周りを再び配線。
左側のスイッチは、ヒータ用タップの0Vと2Vの選択スイッチ。
「たかが直列/並列切替えだが」に記載の案3のSW4に相当する。
右側のスイッチは、B電源の125Vと150Vの切替えスイッチとAC100VのON-OFFスイッチを、2回路2接点のON-OFF-ONタイプ1個で兼用させている。
上から見ると、PostITに書いたスイッチの説明(手書き(^^;)が読める。
シャーシ上、右の方にあるスイッチは、真空管ヒータの並列-直列切替えスイッチ。
「たかが直列/並列切替えだが」の案3の図のSW1,SW2,SW3を3回路2接点ON-ONタイプ1個にしている。
��この結果、対応可能なヒータ電圧は、5.2V、6.3V、16V、18Vになる。
ヒータ周りの配線を済ました状態がこの写真。
ここで、ヒータ電圧をチェック。一応うまく動いているようだ。
��但し、トランスのヒータ巻線側をアースに落としていない状態での測定。
��最終的にもアースに落とさなかったけど。>ヒータ巻線。
ちなみに、トランス周辺の配線はカホパーツセンタで購入したKYOWAの「耐熱電子ワイヤー UL3265 AWG20 長さ:2m×7色」というのを使用した。
��これ、ハンダごてがちょっと触れたぐらいでは、まったく皮膜が融けず、
��ハンダを染み込ませている間も皮膜が縮むこともなく、良いですよ。
並列-直列切替えスイッチのところは、さすがにごちゃごちゃしている(^^;
ここで、LEDの交換ができるサブボードをどうするか悩んだ。
最初はシャーシ内に置こうかとも思ったのだが、LEDを交換するたびにシャーシを開けると、ただでさえバカになりかけているシャーシ下側のタップを切ってあるネジ穴がすぐにダメになると考えた。
そこで、トランスを立てたことで空いた真空管の後ろのスペースに穴を明けて、そこにシャーシ内側からLEDを表に出すことにした。
ちょいと拡大。
LEDサブボードは、当初帳面テープでのみ固定していたが、LEDを挿す際にテープが剥がれそうだったので、ホットボンドで基板周辺を固定した。
これも、ちょいと拡大。
青色LEDは、例によって真空管ソケットの真ん中の穴に差し込み。
入力のRCAピンジャックから、入力トランスは直付け。
真空管の間のスイッチ2個は、19AQ5-EL91切替えスイッチと、UL接続-3結切替えスイッチ。
次にアース母線とボリュームなどを。
B電源のRCフィルタの2段目は200μFに変更した。
アース母線は、横ではなく、縦に引いた。
元はトランス間に渡していたが、そこに大きな電流が流れるわけでは無い。
そこで、B電源用のL型ラグ板からヘッドホンジャックに縦1本とした。
入力とランスからボリュームへは、細工した線で直結。ボリュームから真空管ソケットには2本のTPケーブルをツイストしたまま接続した。
��ここで試しにボリュームを回したときに、何か引っかかるような嫌な感触があったのだが、
��とりあえずそのまま作業を継続した。
次は真空管ソケットのLEDからLEDサブボードの配線など。
LEDの足に絶縁チューブをかぶせてそのままサブボードに直結。
サブボードからアースに落とす線はやはり撚り線TPケーブル。
��アースは最後にまとめてハンダ付けする方が、他の作業の邪魔にならない。
��アース母線が上の方にあるので、その下が終わってから。
さて、一通りの配線が終わり、ヒータ電源チェックを行って火入れ。
今回、LEDとパラにOSコンを入れた。20V47μFにしてみた。
また、トランスのB電源タップとアース間に、デカップリング用コンデンサとして250V0.22μFのフィルムコンデンサを入れてみた。
B電源の3段めのコンデンサは、オリジナルパーツキットに付いていた250V100μFをアース母線とL型ラグ板の間に配線した。
��スペースの都合と、少しでもアースを近くに(^^;という思いで。
B電源をL型ラグから出力トランスに給電する線は、これまた撚り線TPケーブルを2本ツイストさせたまま伸ばした。
但し、念のため絶縁チューブをかぶせている。
各種配線は、互いになるべく触れ合わないように空中に配置しているつもり。
フラッシュを炊かないと、LEDの青い光が結構いい感じ。
しかし、ヘッドホンを繋いでみると、左chの音がでていない(T_T)。
ボリュームを回すと、時々左側からも音が出るので、やはりボリュームが壊れたと断定。
��ハンダ屑か何かのごみが入って、中を壊しているんだろう...。
ボリュームは奥深くに埋もれているので結構大変。
なんとか掘り出して、ボリュームレスにするために購入しておいた100kΩの固定抵抗で置き換えた。
不要な穴を無くすために始まったこの改造だが、結局大きな穴が目立つところに(^^;
ケーブルで隠したりして(^^;
でも、やはり目立つなぁ>真ん中の大穴。
裏から見ると、トランスケースの穴の補修後や、外部電源用給電ジャックの穴が見える。
��今回の改造で、外部給電は不要になったと考える。
��しかし、気が変わった時用に穴だけは明けている(^^;
��また、外部給電装置は、当初の野望通り、別の用途へ(^^;;
この写真では、真空管裏には赤外線LEDなのであまり目立たないけど、青色LEDにすると、これまた良い感じかなぁ。
ちなみに、音は低音が強くなった気がするのと、全体に静かになった(ノイズの雰囲気が感じられない)気がする。
特に、3結にしたときの低音の良さがなんとも言えない。
��まだ、エージングがあまり済んでいない19AQ5での話である。
今回の改造で、当面改造予定が無くなったかなぁ。
��ボリュームだけは、また付けるかもしれないけど。
大改造ビフォー・アフターを見ているかのようでした。
返信削除ノイズが減って静けさが増すのは音質的には重要ですよね。
私も最近は3結で聴いていることが多いです。
kleiberさん:
返信削除>大改造ビフォー・アフターを見ているかのようでした。
お金が無いので「なるべく再利用」ということで、キットオリジナル部品をなるべく使う...はずだったんですが(^^;
ちなみにシャーシに張りつけている銅板は、某オークションで買ったものです。
折り曲げ加工までしてもらったんですが、それほど高く無く入手できました。
��同じサイズの銅板が後3枚あります。
��しかし、折り曲げサイズが微妙に異なるため、
��その3枚はシャーシにかぶせることは出来ないのが難点。
>ノイズが減って静けさが増すのは音質的には重要ですよね。
はい。
> 私も最近は3結で聴いていることが多いです。
3結のしっとりした感じと、UL接続のパンチのある音の両方とも捨てがたいところ。
PopsやRockはUL接続で聴いています。
うぉー。YM-200を改造するとここまでできるんですね。
返信削除かっこいいです。
アナログ素人さん:
返信削除> うぉー。YM-200を改造するとここまでできるんですね。
手間がかかりました(^^;
> かっこいいです。
ども(^^)
ちょいと訂正。
返信削除his> トランスを縦に置くことで、オリジナルと同じトランスの配置になる。
パーツセットオリジナルのトランス配置だと、電源トランスと出力トランスの巻線の軸は同じだった。
勘違い(^^;
追伸。
限定品は各トランスが90°異なる軸にあるようだ。
http://www.e-kasuga.net/kasug_amp.htm#ari-head
http://www.2sc1307.jp/audio/head/19aq5-new4.jpg